1. 概 要2. 特 長プドリル︶1460.1D突撃ドリル︵ワンステ参考資料 切屑の排出性を良くする目的で考えられたドリルが、突撃ドリル (ワンステップドリル・深穴ドリル)である。ドリルのみぞ形状 が図1のように特異な形をしており、ワンステップドリル刃全長、 みぞ長がJISB4301ストレートシャンクドリルと同じである。突撃 ドリルにはこの他に、JISB4302テーパシャンクドリル及び、ロン グタイプのストレートシャンク、テーパシャンクドリルがある。 心厚大 ねじれ角大(38°) 先端角大(130°) みぞ幅大 ヒールが丸い ウェブテーパ0(図-2参照) 突撃用シンニング(図-3参照) 図-2●総合して、切屑の排出性を良くし、深穴加工時に発生する大トルクからくるビビリ振動を防止する ために剛性を持たせたドリルである。心厚が厚いためシンニングが必要であり、シンニングの形状 は突撃シンニング(図3)を推奨する。突撃シンニングはシンニング部の切刃のすくい角が0〜3° となっていることが特徴である。 ●通常ドリルの切屑は螺線状のものが多いが、 突撃ドリルの切屑は図4の形状のものが生成 しやすく、切屑が排出しやすい。 ●ドリルの直径の8〜15倍の穴深さをステップ せずに穴明けも可能である。 ●突撃ドリルは全長、みぞ長がJIS標準ドリルと同じであるためステップせずに、穴明け出来る深さ は、みぞ長の85%までである。しかし剛性が大きいため高送りが可能である。高送りの場合切削 熱が発生しやすいのでドリルの材質は耐熱性のあるコバルトハイスを使用している。 ●ウェブテーパは図2のように0であり、先端部心厚とみぞ切り終り部心厚が同じである。通常のロ ングドリルはウェブテーパがあるため、みぞ長がドリルの直径の12〜15倍以上のドリルでは、み ぞ切り部の心厚が通常のロングドリルの方が大きくなる。この場合は突撃ドリルの方が剛性が小さ く、切屑の排出は良いが、ビビリ振動が発生しやすくなるので切屑の排出性を採るか、剛性を採る か選択が必要である。 切刃すくい角大 剛性大 スラスト、トルク小 トルク小 剛性小 剛性小 スラスト小 図-3図-4図-1切屑の排出良 切屑の排出良 切屑の排出良 3° 55° Dγ γ=逃げ D=2以上4以下 D=4越え8以下 D=8越え 120° 30° 130°及び118°120° チゼル部詳細 11〜17° 9〜15° 7〜13° 突撃ドリル ウェブテーパ なし 通常ドリル ウェブテーパ あり 突撃ドリルの切屑 突撃ドリル 通常ドリル 突撃用シンニング 通常ドリルの切屑 突撃ドリル(ワンステップドリル)
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